はじめまして、サラリーマンブロガーの関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は転勤のもたらすデメリットについて、詳しくお話してみたいと思います。
私はこれまで4回ほどの転勤を経験し、4つの政令指定都市で働いた経験を持つ転勤族の現役サラリーマンです。
そんな『転勤のベテラン』である私が行き着いた結論は、転勤にはあまりにも無駄な労力が多く、メリットよりもデメリットの方がはるかに大きいということです。
ところがどういう訳か、大きい企業では転勤させることが当たり前というような風潮が多く見受けられます。
転勤するということは、その人の人生を大きく変えることになります。
企業の経営陣は、転勤の人事を安易に考えずに、よくデメリットを把握した上で判断すべきです。
私はこれまで4度の転勤によって、大切な人間関係をたくさん失ってきました。
そしてさらに、それは会社員本人だけでなく、家族も同様なのです。
そこで今回は私が身をもって体験した、転勤がもたらすデメリットについて、詳しく紹介していきたいと思います。
転勤のデメリット 多くの人間関係を失う
転勤するということは、多くの人間関係を失うことになります。
長い年月を費やし、せっかく汗水流し苦労して構築してきた信頼関係を、すべて一瞬で失うことになるのです。
人間関係は引き継げない
人間関係は失うのは一瞬ですが、後任の者が同等の信頼を得られるようになるには、相当の時間を要します。
デスク上の業務は引き継ぎができても、人間関係までは引き継ぎできないのです。
経営しか知らないトップ層の人は、このことを理解できていません。
たとえば前任の者が5年間かけて構築してきた人間関係は、後任の者が同等の信頼を得られるまでには、同じく5年近くを要することでしょう。
5年間かけて築いてきた信頼関係が、初対面の後任者にそのまま引き継げるはずがないのです。
前任者とは仲が良くてお酒をかわす関係でも、担当が変われば後任者とは初対面です。
誰だって、初対面の人といきなりお酒を飲みには行きたくないですよね?
つまり転勤とはこのケースでいえば、前任者の血と涙の結晶である5年間がすべてリセットされ、ひいては5年間という時間を失うに等しい、とも捉えることができます。
転勤を機に仕事が他社へ流れる
実際によくある話ですが、転勤を機に営業担当者が変わる場合、その人の顔で取ってきていた仕事が、他社へ流れることがよくあります。
たとえば仕入れ先にA社とB社がいて使い分けている場合には、今まではA社への発注が多かったとしても、転勤によってA社の担当者が変わればA社との人間関係はゼロになるので、たちまちB社への発注が増加します。
このようなことは非常によくあることなので、経営者の方はこのようなリスクまでをきちんと網羅した上で、人事異動を判断する必要があります。
人間関係を失うのは家族も同様
家族帯同で転勤する場合、たくさんの人間関係を失うのは本人だけでなく、家族も同様です。
妻や子供の友人関係である大切なコミュニティも、すべて失うことになります。
友人関係も、家族にとってはなくてはならない大切な存在です。
ところがたちまち転勤になってしまえば、ほとんどの場合には、二度と会えなくなってしまうのです。
このように転勤は本人だけでなく、家族の生活にまで多大な影響を及ぼすことになります。
これらのような多くの犠牲を負ってでも、果たして転勤する価値があるのでしょうか。
転勤のデメリット 単身赴任もデメリットだらけ
かといって単身赴任を選択しても、それはそれでデメリットだらけです。
単身赴任には、ざっと見積もっても下記のようなデメリットが挙げられます。
単身赴任のデメリット
✅家族と過ごす時間が激減する
✅外食や弁当が増え、健康を害する
✅掃除、洗濯の負担が増え、時間が減る
✅二重生活となるため支出が増える
家族と過ごす時間が激減する
まず家族と過ごす時間が激減します。
同居していれば毎日会える家族が、単身赴任となると月に一度程度にしか会えなくなってしまいます。
特に子供が小さい時などには、これは大きな問題です。
子供が小さい時は、皆できるだけ一緒に過ごしたいと思うはずなので、単身赴任は大きなデメリットとなります。
外食や弁当が増え、健康を害する
また単身赴任となると自炊もなかなかできなくなるため、食事は必然的に外食や弁当などが中心となり、間違いなく健康に悪影響を及ぼします。
家族と同居していれば、野菜や魚を中心とした身体にやさしい食事を摂取できますが、単身赴任となるせいで、身体に悪い食事が多くなってしまいます。
食事の支度や片付けが面倒になり、飲みに行く回数が増える人が多いですが、これでは健康面だけでなく出費まで増大し、もはやデメリットだらけです。
これらは目には見えないかもしれませんが、健康に関わる非常に大きなデメリットなのです。
掃除、洗濯の負担が増え、時間が減る
単身赴任では一人暮らしとなるため、掃除や洗濯などの家事の負担も増えることになります。
不慣れな土地に一人で来たばかりで、働くだけでも色々と大変な環境となるのに、家事の負担まで増えることになるため、自由な時間はどんどん減っていくことになります。
二重生活となるため支出が増える
また単身赴任では光熱費や食費などの家計がすべて二重生活となるため、間違いなく出費が増大します。
既に先述したようなデメリットがたくさんあるにも関わらず、お金の面でも不利な状況となっては、もはや単身赴任にメリットは一つもなく、デメリットだらけといって良いでしょう。
転勤のデメリット 慣れるまでに時間がかかる
転勤となると、始めは新たな土地で右も左も分からず、社内外の人間関係も含めすべてゼロからのスタートとなるため、慣れるまでには相当な時間がかかります。
新天地である程度環境に慣れて縦横無尽に動けるようになるには、早くても1年、通常だと1年半ほどは時間がかかります。
転勤のデメリット 何をするにも時間がかかる
始めは何をするにも右も左も分からないため、何をしようにも時間がかかってしまいます。
何をするにも調べながら行う必要があるため、慣れている人が1時間でできることも、新任時には倍の2時間はかかってしまうイメージです。
たとえば電話一本かけるだけでも、相手の名前や電話番号を調べるところからのスタートとなるので、慣れている人は5秒で通話できても、新任時には2~3分もかかるイメージです。
このようなことからも、転勤には様々な面で無駄が多いように感じます。
新任者では、地元の主には勝てない
また特に営業の職種の人が地方都市へ異動するとなると、その土地ではあくまでも新任者となるため、地元の主には絶対に勝てない、不条理な状況に陥ります。
特に地方都市ではどんな業界にも、地元の主のような会社や人物が必ず存在します。
これは長年その土地で働いてきている地元のボスのような存在で、社名や名前を言うだけで誰でも知っているくらい、その土地では絶大な力を持つ会社や人物のことです。
これは都会に比べ地方都市になればなるほど強くなります。
地方都市では地元の主のような存在が非常に強い力を持っているため、新任した最初の時期は逆立ちしようが、地元の主には絶対に勝てません。
よって、その土地で新任者の顔がある程度知れ渡って認められて、地元の主とようやく戦えるようになるには、必ず数年規模での時間を要します。
転勤にはこのようなデメリットがあるため、特に大手企業には頻繁な人事異動がよく見られますが、あまり頻度の多い転勤には非常に無駄が多く、デメリットが多いと私は身をもって確信しました。
まとめ
以上により、今回は私が身をもって体験した、転勤がもたらすデメリットの数々について解説させて頂きました。
ここまで紹介してきた転勤のデメリットについて、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
転勤のデメリット
✅多くの人間関係を失う
✅人間関係は引き継げない
✅転勤を機に仕事が他社へ流れる
✅家族への影響も大きい
✅慣れるまでに時間がかかる
✅新任者では地元の主に勝てない
転勤には、これらのような多くのデメリットがあります。
私はこれまで4回もの転勤を経験してきましたが、転勤にはとにかく無駄な労力が多く、メリットよりもデメリットの方がはるかに多いと確信しています。
これらは体験した人にしか分からないことも多くあるので、経営しか知らない経営層の方は、転勤のデメリットをもっとよく把握した上で、人事を判断すべきです。
転勤するということは、その人の人生を大きく変えることになります。
私はこれまで4度の転勤によって、マイホームや大切な人間関係などをたくさん失ってきました。
そしてさらに、それは会社員本人だけでなく、家族も同様なのです。
今回は多くの転勤を経験してきた私の血と涙の体験が、どこかでお役に立てればと願い、筆を執りました。
この記事が転勤について悩んでいる方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
🔹あわせて読みたい