はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「ナスダックの下落が、まだまだ続く」理由として、9つの根拠を解説していきたいと思います。
🔳ナスダックの下落が、まだまだ続く9つの理由
✅政策金利は、まだまだ上がる
✅利上げが過去の暴落と同規模
✅利上げ~暴落には時間差がある
✅本当の引き締めは、2023年以降
✅すでに業績の悪化は始まっている
✅米国物価指数は、まだまだ高水準
✅政策金利が、ついに長期金利を超過
✅暴落時には、短期的な反発が何度もある
✅今の状況で、底打ちした例は一度もない
「ナスダックの下落は、まだ続くのかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】2023年にかけて、ナスダックの下落は、まだまだ続きます。
米国の政策金利はまだまだ上がるため、本当の引き締め到来は2023年以降です。
ついに政策金利が長期金利を上回る「逆イールド」も発生、景気後退はこれからが本番です。
今回は「ナスダックの下落が、まだまだ続く」理由として、9つの根拠を解説していきたいと思います。
ナスダックの下落が、まだまだ続く9つの理由
それでは「ナスダックの下落」がまだ続く理由について、解説していきましょう。
以下に9つの根拠について、1つずつ解説していきます。
政策金利は、まだまだ上がる
2022年、米国の政策金利は、凄まじいペースで上昇(利上げ)を続けています。
下図に、米国政策金利の実績推移を示します。
政策金利は未曽有の上昇を続け、2022年11月で4.0%に到達しました。
これは2007年以来、実に15年ぶりの高水準です。
【米国】政策金利の推移
そして政策金利の上昇(利上げ)は、まだまだ続きます。
2022年11月時点での政策金利見通しでは、ターミナルレート(利上げ到達点)は5.0%が最有力です。
よって今後、さらに1.0%も利上げが実施される見通しです。
今回の利上げは、過去の大暴落と同規模
今回の利上げ幅は、過去の大暴落と同規模以上の水準に達します。
今回はゼロ金利からの上昇なので、利上げ幅は5.0%にまで達する見通しです。
これは1980年以来、42年ぶりとなる異常事態です。
下図に米国における、政策金利と株価の長期推移を示します。
政策金利と株価の長期推移
今回の利上げが、ITバブルやリーマンショックに匹敵する規模であることが分かると思います。
政策金利が5.0%に達すれば、利上げ幅はITバブルやリーマンショックをも超えることになります。
政策金利がこれだけ上がった後の株価は、例外なく大暴落に陥っています。
利上げ~暴落までには、時間差がある
また当たり前の話ですが、利上げしたからといって、すぐに景気が後退するわけではありません。
そこには必ず、時間差が生じます。
先ほどのチャート図で分かる通り、利上げから株価暴落までには、時間差が生じます。
特にリーマンショックでは、利上げ完了から下落開始までに、1年4ヶ月を要しました。
現在はまだ利上げの途中であり、本格的な景気後退は、まだまだ先になると推測します。
本当の引き締めは、2023年以降
利上げが景気や企業業績へ影響するのは、間違いなく2023年以降です。
利上げが最高点へ到達するのは、2023年3~5月頃の見通し。
そこから引き締めが維持され、時間をかけながら景気は後退します。
よって真の金融引き締めは間違いなく2023年以降であり、まだ始まってもいないのです。
すでに業績の悪化は始まっている
真の引き締めはこれからが本番ですが、すでに企業業績には悪化の陰りが見え始めています。
10月下旬に発表されたGAFAMの7-9月決算では、軟調な結果が目立ちました。
Appleだけは何とか堅調でしたが、他の4社はいずれも軟調で株価は下落。
名実ともに世界トップであるGAFAMでさえも、業績に陰りが見え始めています。
GAFAMでさえ、業績に陰り
特に軟調であったMetaの株価は、年初来で70%もの下落。
MetaやTwitterでは、大幅な人員削減の実施が発表されました。
さらにAmazonでさえも、新規採用を数ヶ月にわたり凍結すると発表。
このように世界のトップ企業でさえ、早くも先行きに陰りが見え始めています。
米国物価指数は、まだまだ高水準
早くもインフレのピークアウトが織り込まれていますが、物価指数はまだまだ高水準です。
たしかに「CPI総合」は、ピークアウトしたと言えると思います。
しかしこれは、原油価格が下落したことが主な要因。
食品とエネルギーを除いた「CPIコア」は、まだまだ高水準にあると考察します。
CPI(前年同月比)の推移
(引用元:https://note.com/goto_finance/n/n9032420545fa)
FRBにとって最も重要な使命は、インフレの抑制です。
インフレを退治しなければ、利下げすることもできず、真の株価高騰は実現しません。
2022年11月時点でインフレのピークアウトを織り込むのは、あまりにも早計と考えます。
政策金利が、ついに長期金利を超過
直近では政策金利が上昇し、ついに長期金利を上回る「逆イールド」へ突入しました。
この逆イールドは、景気後退を示す重要な指標の1つです。
下図に過去25年間における、政策金利と長期金利の推移を示します。
政策金利と長期金利の「逆イールド」
政策金利が長期金利を上回った局面は、25年間でたったの3回だけ。
ITバブル、リーマンショック、コロナショックの3回です。
この逆イールドとなった3回ではいずれも例外なく、直後に株価大暴落へ陥っています。
政策金利が逆イールドとなったケースで、株価が暴落しなかった事例は1つもありません。
暴落時には、短期的な反発が何度もある
株価の暴落時には、短期的な反発が、何度も何度も発生します。
下図にITバブルとリーマンショック時における、ナスダックのチャート図を示します。
大暴落(リセッション)時の下落は長期にわたり、1~2年以上かけて下落が続きます。
その途中には幾度となく、数え切れないほどの大幅反発が発生しています。
上記事例では暴落途中でいずれも、下落幅を半分取り戻す「半値戻し」も発生しています。
しかしこれらの大幅反発はいずれもトラップとなり、その後はさらなる大暴落へ陥っています。
下落トレンドで大事なのは、短期的な反発に踊らされたり、惑わされたりしないこと。
市場を短期的な視野で見ず、常に中長期的な視点で捉えることが重要です。
今の状況で、底打ちした事例は一度もない
逆に言えば、現在のような状況で下落が止まり、株価が底打ちした事例は一度もありません。
現在はまだ利上げの途中であり、まだこれから1.0%程度も利上げされる見通しです。
暴落が底打ちする時の共通点は、利下げで金利が大きく引き下げられ、為替も円高へ戻した局面。
現在のような利上げ途中、かつ歴史的な円安の状況で下落が底打ちした事例など、一度もないのです。
まとめ
以上により、今回は「ナスダックの下落が、まだまだ続く」理由として、9つの根拠を解説してきました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳ナスダックの下落が、まだまだ続く9つの理由
✅政策金利は、まだまだ上がる
✅利上げが過去の暴落と同規模
✅利上げ~暴落には時間差がある
✅本当の引き締めは、2023年以降
✅すでに業績の悪化は始まっている
✅米国物価指数は、まだまだ高水準
✅政策金利が、ついに長期金利を超過
✅暴落時には、短期的な反発が何度もある
✅今の状況で、底打ちした例は一度もない
【結論】2023年にかけて、ナスダックの下落は、まだまだ続きます。
政策金利はまだまだ上がる見通しで、今回の利上げ幅は、過去の大暴落と同規模以上に達する見通しです。
利上げから暴落までには時間差があり、真のリセッションは2023年以降となることが必至です。
今の状況で下落が底打ちした事例は一度もなく、短期的な反発に惑わされないよう、注意していきましょう。
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