はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「日産の株価」を予想しながら、今後の動向について解説していきたいと思います。
🔳日産自動車の株価を予想【今が最悪の時期】
✅株価は、たちまち1/3に暴落
✅業績は、右肩下がりで低迷中
✅業績不振にコロナが追い打ち
🔳日産自動車の株価を予想【復活には時間がかかる】
✅事業改革は23年度までかかる
✅22年3月期には黒字化の予定
✅かつての高配当への復活が鍵
✅5~10年かけて復活を目指す
「日産の株価は、今後どうなるかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】日産の株価が回復するには、5~10年を要するでしょう。
日産は2期連続の巨額赤字が確実となっており、すぐに回復できる状況ではありません。
リーマンショックの時と同じように、5~10年かけて、着実な復活を目指すことになるでしょう。
今回は「日産の株価」を予想しながら、今後の動向について解説していきたいと思います。
日産自動車の株価を予想【今が最悪の時期】
それでは、「日産の株価」を予想していきましょう。
まずは、日産自動車の現況について整理していきます。
現在の日産は、業績不振にコロナが加わり、今が最悪の時期といえます。
株価は、たちまち1/3に暴落
2018年以降、日産の株価は大きく暴落しています。
下図に、直近10年間の株価チャートを示します。
日産自動車(7201)株価チャート(10年)
日産の株は2018年以降、たったの2年間で、株価が1/3になってしまいました。
この原因は、主に下記の通りです。
日産の株価暴落の原因
✅カルロス・ゴーンの不祥事
✅業績が、大赤字に転落した
✅業績不振にコロナが重なる
特に2018年のカルロス・ゴーンの逮捕をきっかけに、株価が大きく下落しています。
ここから日産にとって、まさに最悪の時期へと突入しました。
業績は、右肩下がりで低迷中
日産の業績は年々悪化し、右肩下がりで低迷しています。
下図に、直近5年間における業績推移を示します。
連結売上高の推移
(単位:億円)
連結営業利益・営業利益率の推移
(単位:%/億円)
このように日産の業績は、売上も利益も、どんどん下降する一方です。
よって株価の下落を止めて、上昇へ転じるには、この業績を立て直すことが必須といえます。
業績不振にコロナが追い打ち
そして2020年、この業績不振に追い打ちをかけたのが、コロナショックです。
新型コロナの影響で、日産の復調は、さらに遠のいてしまいました。
下図に四季報による、日産の業績推移と見通しを示します。
日産自動車(7201)業績推移と見通し
(四季報 20年9月18日更新)
21年3月期はコロナの影響も加わり、2期連続の巨額赤字が確実となりました。
このような背景から、日産の株価は、今が最悪の時期といえます。
ではここから日産の株価は、上昇へ転じることができるのでしょうか?
以下に、詳しく解説していきましょう。
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日産自動車の株価を予想【復活には時間がかかる】
ここまで日産の現況を整理し、今が最悪の時期であることを解説してきました。
日産では、すでに再建計画が進められていますが、復調までには時間がかかります。
以下に、日産の株価上昇への道のりについて予想していきましょう。
事業改革は23年度までかかる
日産は巨額赤字を改善すべく、事業構造改革「Nissan NEXT」という計画を発表し、改革に取り組んでいます。
2023年度までに業績を成長軌道に戻すことを目標に、改革が進められています。
その計画の柱となるのが、固定費の削減です。
日産は21年3月までに、年間3,000億円の固定費削減の目標を掲げています。
固定費を3,000億円削減
✅生産能力 :20%削減
✅車種数 :20%削減
✅一般管理費:15%削減
さらに23年度までに、生産能力の最適化や、商品ラインアップの効率化を進め、事業改革が推進される計画です。
よって時間はかかりますが、日産は数年を費やし、復活へ向けた取り組みが進められるでしょう。
22年3月期には黒字化の予定
日産自動車の業績は先述した通り、21年3月期も巨額赤字となることが確実です。
下図に、日産の業績のコンセンサス予想値を示します。
日産自動車(7201)業績推移と見通し
21年3月期はコロナの影響も重なり、2期連続で6,000億円近い赤字が計上される見通しです。
しかし22年3月期には、当期利益で600億円の「黒字」まで復調できる見通しです。
よって時間はかかりますが、日産は少しずつ、着実に業績を回復できる見通しです。
かつての高配当への復活が鍵
日産は2018年度までは、業績の成長に連動し、配当の増配を続けていました。
下図に、日産自動車の配当金の推移を示します。
日産自動車(7201)配当金の推移
ところが直近は業績悪化を受け、20年度の配当は、ついに無配となってしまいました。
このような要因が、投資家の失望を招き、株価の下落に拍車をかけています。
よって日産の株価が回復するには、業績を回復させて、配当を再び上昇軌道に乗せることが重要です。
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5~10年かけて復活を目指す
以上の要因をまとめれば、日産の株価は、すぐに回復することは難しいでしょう。
先述した事業構造改革「Nissan NEXT」でも、改革には23年度末までを要する見込みです。
過去を振り返れば、2008年のリーマンショックの時にも、今回と同じような危機に陥っていました。
下図に直近20年間における、日産の株価チャートを示します。
日産自動車(7201)株価チャート(20年)
2008年のリーマンショックの時も、株価は1/5以下となる大暴落となりました。
その後、株価の回復には2015年までを要したことから、回復には6年を要したことになります。
歴史は、繰り返します。
よって今回の暴落でも同じように、株価の回復には、5年以上を要する可能性が高いでしょう。
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まとめ
以上により、今回は「日産の株価」を予想しながら、今後の動向について解説させて頂きました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳日産自動車の株価を予想【今が最悪の時期】
✅株価は、たちまち1/3に暴落
✅業績は、右肩下がりで低迷中
✅業績不振にコロナが追い打ち
🔳日産自動車の株価を予想【復活には時間がかかる】
✅事業改革は23年度までかかる
✅22年3月期には黒字化の予定
✅かつての高配当への復活が鍵
✅5~10年かけて復活を目指す
【結論】日産の株価が回復するには、5~10年を要するでしょう。
現在の日産は、業績不振にコロナが加わり、今が最悪の時期といえます。
かつてはリーマンショックの時も同じ危機に見舞われ、株価の回復には6年を要しました。
よって今回の危機でも、業績を少しずつ回復させながら、時間をかけて再建させていくことになるでしょう。
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