はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「JALの株価」を予想して、回復に時間がかかる理由を解説していきたいと思います。
🔳JALの株価を予想【コロナのダメージは甚大】
✅コロナで、株価は半値に暴落
✅売上高は、前期同期比▲68%
✅21年3月期は、巨額の赤字に
✅度重なる緊急事態宣言が痛手
🔳JALの株価を予想【回復に時間がかかる理由】
✅22年3月期も、赤字の見通し
✅JALの業績はコロナしだい
✅航空の需要は元には戻らない
✅固定費を圧縮し、長期で改革
「JALの株価は、今後どうなるかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】JALの株価が回復するには、まだ10年以上を要します。
JALの業績は、二度目の緊急事態宣言が痛手となり、まだ復調の目途が立っていません。
さらに、たとえコロナが終息しても、航空の需要が元に戻ることはないでしょう。
今回は「JALの株価」を予想して、回復に時間がかかる理由を解説していきたいと思います。
JALの株価を予想【コロナのダメージは甚大】
それでは「JALの株価」について予想していきましょう。
まずは言うまでもなく、JALにとって、コロナの影響は甚大です。
以下にJALの株価と業績の、現状から整理していきましょう。
コロナで、株価は半値に暴落
JALの株価はコロナの影響で、一気に半値にまで暴落してしまいました。
下図に直近10年間における、JALの株価チャートを示します。
日本航空(9201)株価チャート_10年
元々から下落基調のところにコロナが加わり、2年間で株価が40%となる、大暴落となってしまいました。
コロナの騒動以降、JALの株価は未だに復調の目途が立たずに、停滞が続いています。
売上高は、前期同期比▲68%
コロナの影響で、JALの業績は大きく落ち込んでいます。
下図にJALの20年4-12月期における、売上高の推移を示します。
20年4-12月期の売上高
(単位:億円)
4-12月期の売上高は、前年同期に比べ▲68%も減ってしまいました。
コロナの影響でそれだけ、航空の需要が激減したということです。
21年3月期は、巨額の赤字に
この影響でJALの21年3月期の業績は、巨額の最終赤字となりました。
下図に、JALの業績推移と見通しを示します。
日本航空(9201)業績推移と見通し
(四季報 21年9月17日更新)
同社における21年3月期の最終利益は、▲2,866億円もの赤字となりました。
これに伴い、配当についても無配となっています。
JALにとってコロナの影響は、あまりにも甚大といえるでしょう。
度重なる緊急事態宣言が痛手
JALにとっては、たびたび繰り返される緊急事態宣言が大きな痛手です。
下図にJALが公表している、航空需要の予測を示します。
国内線の需要予測(前年比)
国際線の需要予測(前年比)
航空需要は当初の予定では、2021年にかけて緩やかな回復へ向かうと予想されていました。
しかし度重なる緊急事態宣言の発令により、需要は再び大きく落ち込んでしまいました。
これから回復へ向かう矢先であったために、これは大きな痛手です。
この影響でJALの業績復調には、さらに時間を要することになるでしょう。
JALの株価を予想【回復に時間がかかる理由】
ここまで、JALの株価と業績の現状について整理してきました。
そしてJALの株価が回復するには、まだまだ時間がかかります。
以下に、JALの業績回復に時間がかかる理由について解説していきます。
22年3月期も、赤字の見通し
JALの業績見通しは、しばらくの間は厳しい状況が続きます。
下図にJALの業績について、アナリストによるコンセンサス予想を示します。
日本航空(9201)業績推移と見通し
(単位:百万円)
ここには、23年3月期までの業績予想が示されています。
これによるとJALの業績は、22年3月期においても、最終赤字(▲882億円)が続く見通しです。
このようにJALの業績は、まだ赤字を脱する見通しすら立っていません。
よってJALの株価と業績が回復するには、まだまだ時間がかかるでしょう。
JALの業績はコロナしだい
JALの業績は、上がるも下がるも、すべてはコロナしだいです。
現在ではワクチンの普及が急がれていますが、まだまだ終息の目途は立っていません。
JALの業績が回復するには、国内だけでなく、世界中で感染が終息する必要があります。
そこまでの道のりはほど遠く、まだかなりの時間を要するでしょう。
航空の需要は元には戻らない
そして、たとえコロナが終息したとしても、航空の需要は元には戻りません。
世界中でリモート環境が普及した今では、打合せ、商談なども、オンラインでできるようになりました。
これによりビジネスマンの出張減少は必至で、特に会議のための出張は、間違いなく激減します。
国際線の需要減少も含めれば、航空業界の需要は、元に戻ることは難しいでしょう。
固定費を圧縮し、長期で改革
航空需要が戻らないなかで、JALにできる重要な対策となるのが、固定費の削減です。
JALではコストの削減と、設備投資の抑制に取り組み、体質強化を進めています。
固定費削減の進捗イメージ
(単位:億円)
固定費の削減は、すぐにできる範囲には限界があるので、これから時間をかけて取り組むことになります。
JALの業績が安定成長へと戻るには、時間をかけて、企業体質の強化を図るしかありません。
そこへ至るには、厳しく見れば、まだ10年以上の期間を要するでしょう。
まとめ
以上により、今回は「JALの株価」を予想して、回復に時間がかかる理由を解説させて頂きました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳JALの株価を予想【コロナのダメージは甚大】
✅コロナで、株価は半値に暴落
✅売上高は、前期同期比▲68%
✅21年3月期は、巨額の赤字に
✅度重なる緊急事態宣言が痛手
🔳JALの株価を予想【回復に時間がかかる理由】
✅22年3月期も、赤字の見通し
✅JALの業績はコロナしだい
✅航空の需要は元には戻らない
✅固定費を圧縮し、長期で改革
【結論】JALの株価が回復するには、まだ10年以上を要します。
コロナで落ち込んだJALの業績は、まだまだ復調の目途が立っていません。
さらに、たとえコロナが終息しても、航空の需要はもう元には戻りません。
よって時間をかけて固定費を圧縮しつつ、世界情勢が回復するには、まだかなりの時間を要するでしょう。