はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「すかいらーくの株価」を予想して、高リスクな4つの理由について解説していきたいと思います。
すかいらーくの株価は高リスク
✅ ①減益・減配が続く見通し
✅ ②株価はかなり割高な状態
✅ ③人手不足と人件費の高騰
✅ ④コロナ終息までは厳しい
「すかいらーくの株価って、今後はどうなるのかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしたいと思います。
すかいらーくの株は、系列店での食事に利用できる株主優待券が魅力で、個人投資家から人気の高い銘柄です。
しかし、株主優待券が欲しいからといって、安易に投資するのは危険です。
今後の業績はコロナの影響で見通しが良くないため、安易に投資するのは「リスクが高い」ためです。
今回は「すかいらーくの株価」を予想して、高リスクな4つの理由について解説していきたいと思います。
すかいらーくの株価と業績を予想する
それでは「すかいらーくの株価」を予想する前に、まずは株価と業績の推移について見ていきましょう。
下図は、すからーくHD(3197)の直近5年間の株価チャートです。
すかいらーくHD(3197)の株価推移
2014年に上場して以来、株価は上昇傾向にありました。
しかし2020年に入り、コロナの影響で株価は暴落、2,200円まで達していた株価は、一気に1,400円にまで急落しました。
たったの2ヶ月で、株価は40%も下落してしまったのです。
その後は持ち直し、2020年6月には1,800円にまで回復しました。
果たして今後の株価は、このまま順調に回復できるのでしょうか?
売上は増収も、利益は減少
続いて、業績の推移について見ていきましょう。
下図は、すかいらーくHD(3197)の直近5年間の業績推移です。
売上収益
当期利益
これによると、売上については、右肩上がりでの上昇が続いてきました。
しかし利益については、逆に右肩下がりでの減益が続いています。
さらに悪いことに、上記の業績は、あくまでもコロナ前までの推移です。
よって2020年からは、試練のコロナ時代へと突入します。
2020年からはコロナが打撃に
ここまで3期連続で減益が続いてきた同社ですが、問題はここからです。
2020年からはコロナショックにより、甚大な影響を受けるためです。
下図に、四季報による業績の推移と予想値を示します。
これによると20年12月期の業績予想は、売上は20%もの大幅減収、最終利益はなんと260億円もの赤字となる見通しです。
その後の21年12月期の予想でも、利益はコロナ前の水準までは戻らない予想となっています。
このようにコロナの影響により、すかいらーくの業績は、しばらくは低迷が続くことが予想されています。
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すかいらーくの株価を予想 高リスクな4つの理由
ここまで、今後のすかいらーくの業績予想が、かなり厳しい見通しであることを解説してきました。
業績の見通しが悪いことから、やはり安易に投資するのは、リスクがありそうです。
ここからは本題として、すかいらーくへの投資が高リスクである、4つの理由についてまとめていきたいと思います。
①減益・減配が続く見通し
先ほどまで解説してきた通り、すかいらーくの業績は、しばらくは低迷する見通しです。
2020年期は260億円もの赤字見通しで、2021年期の利益も、すでに低迷することが予想されています。
そして残念ながら、配当についても、減配が続く見通しです。
下図は、すかいらーくHD(3197)の配当の推移と見通しです。
配当の推移と見通し
すでにコロナ前の2019年期から、配当が半分となる大幅減配となっていましたが、2020年期はコロナの影響で、なんと無配となる見込みです。
配当がゼロとなっては、投資家にとっては、大きなマイナス要因です。
さらに2021年期になっても、配当予想値は10~19円と、これまでの38円にはほど遠い見通しです。
このように、利益も配当も大幅な減少が続く見通しでは、株価が上昇するのは、かなり難しいでしょう。
②株価はかなり割高な状態
これから減益・減配が続く見通しにも関わらず、すかいらーくの株価は、かなり割高な状況にあります。
下記は、すかいらーくの株価指標を、日経平均の値と比べたものです。
日経平均 すかいらーく
PER (倍) 18.3 37.0
PBR (倍) 1.1 2.6
配当利回り(%) 2.0 1.1
株価の指標(2020年7月時点)
これによれば、すかいらーくの株価はPER、PBR、配当のすべての面で、通常の水準の2倍は割高な状況です。
さらにここから減益・減配が続く見通しなので、上記の指標は、さらに悪化します。
よってしばらくは、すかいらーくの株価が極端に上昇することは、考えづらい状況です。
③人手不足と人件費の高騰
すかいらーくの収益を悪化させている要因の一つが、人件費の高騰です。
下図はすかいらーくHDの、人件費の推移です。
すかいらーくの人件費高騰
これによると年々、人件費の負担が増え続けています。
これでは売上は増えても、利益は増えるはずもありません。
さらにこの背景にあるのが、人手不足です。
すかいらーくでは2020年1月より、24時間営業を全店で廃止しました。
人手不足と、労働時間を削減するためです。
これにより売上や利益を増やすことが、より難しくなりました。
人件費は増えるのに、営業時間は短くなるからです。
これを補うには、商品の値上げを行うなどの、抜本的な改革が必須となるでしょう。
④コロナの終息までは厳しい
飲食業界ではコロナの影響が大きいため、完全に終息するまでは、業績の回復は難しいでしょう。
利益がコロナ前の水準まで戻るには、まだしばらく時間がかかります。
営業は再開できても、座席数を減らしたり、営業時間を短縮していては、業績は回復できません。
ソーシャルディスタンスという言葉が消えて、国民がマスクを外し、接待や懇親会が再開されるまでは、業績の回復は難しいでしょう。
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まとめ
以上により、今回は「すかいらーくの株価」を予想して、高リスクな4つの理由について解説させて頂きました。
ここまで解説してきた4つの項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
すかいらーくの株価は高リスク
✅ ①減益・減配が続く見通し
✅ ②株価はかなり割高な状態
✅ ③人手不足と人件費の高騰
✅ ④コロナ終息までは厳しい
すかいらーくの業績は、コロナの影響が大きく、しばらくは減益・減配が続く見通しです。
株価が回復するには、業績の回復が必須です。
すかいらーくの株価が上昇するには、コロナが完全に終息し、増益・増配に転じるまで、しばらくは難しいでしょう。
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