はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「ナスダックの今後の見通し」として、買ってはならない5つの理由を解説していきたいと思います。
🔳今はナスダックを買ってはならない5つの理由
✅米国長期金利が上昇している
✅ナスダックは金利上昇に弱い
✅政策金利は、まだまだ上がる
✅政策金利と逆イールドになる
✅過去の暴落時より状況が酷い
「ナスダックの株価は、今後どうなるかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】ナスダックは今後も、中期的な下落トレンドが続くでしょう。
米国の金利はどんどん上がっており、金利上昇に弱いナスダックは最も不利な指数です。
今後も政策金利はまだまだ上がり、長期金利との逆イールドへ向かい、景気後退に陥るでしょう。
今回は「ナスダックの今後の見通し」として、買ってはならない5つの理由を解説していきたいと思います。
今はナスダックを買ってはならない5つの理由
それでは「ナスダックの今後の見通し」について、解説していきましょう。
以下に「今は買ってはならない」5つの理由について、1つずつ解説していきます。
米国長期金利が上昇している
まず第一に、米国の長期金利が急上昇していることです。
下図に直近10年間における、長期金利(米国10年債利回り)の推移を示します。
長期金利は2022年に入り一段と上昇し、ついに4.0%を超えてしまいました。
年初からの上げ幅は10ヶ月で+2.5%、コロナショックからの2年間で+3.5%も上昇しています。
米国10年債利回り(10年チャート)
金利が上昇すれば、経済の景気全体が冷やされ、株価を下落させる圧力が強まります。
これだけ金利が急上昇している今、米国では景気後退へ陥るリスクが高まっています。
過去の歴史を振り返れば、金利が急上昇した局面では、いずれも株価は暴落に陥っています。
よって金利急騰時の今は、株を買ってはならない時期と言えるでしょう。
ナスダックは金利上昇に弱い
他の株価指数と比べ、ナスダックは最も金利上昇に弱い指数です。
ナスダックを構成する主力銘柄は、GAFAMやテスラなどの「ハイテク株」が中心です。
基本的にハイテク株は、金利上昇に弱い特性があります。
下図に直近1年間のナスダックについて、NYダウと比較したチャート図を示します。
NYダウとナスダックの比較チャート
2022年は金利が急上昇したため、ナスダックの下落が大きくなっています。
直近1年間での下落率は、NYダウの▲18%に対し、ナスダックは▲34%も下落しています。
このように金利急騰時の今は、最も不利な指数が「ナスダック」なのです。
政策金利は、まだまだ上がる
そして米国の政策金利は、まだまだ上がります。
下図に直近10年間における、米国政策金利の推移を示します。
米国のインフレはピークアウトが見えず、政策金利の見通しも上がり続けています。
米国政策金利の推移
政策金利のピーク見通し
- 3.25%(22年10月)→ 5.0%(23年2月予想)
2022年10月現在の政策金利は3.25%ですが、年末には4.75%に達する見通し。
さらに2023年2月には、5.0%へ到達する見通しが有力です。
つまり米国の政策金利は、まだこれから1.75%も上がる見通し。
よってナスダックには、さらなる下落圧力が強まることになるでしょう。
政策金利と逆イールドになる
今後も政策金利の上昇が続けば、長期金利との「逆イールド」に陥ります。
下図に直近23年間における、政策金利と長期金利の推移を示します。
これは直近23年間で、3回だけ逆イールドが発生した歴史を示します。
政策金利と長期金利の「逆イールド」
この逆イールドの発生は、経済が景気後退へ入るサインとして有名です。
上図では逆イールドとなった3回とも、直後に歴史的な株価大暴落に陥っています。
今まさに政策金利の急速な引き上げにより、再び逆イールドが発生しようとしています。
早ければ年内にも到達する見通しであり、さらなる景気後退が近いことを示唆しています。
過去の暴落時より状況が酷い
そして今回の暴落は、過去の歴史的な暴落よりも、さらに酷い状況にあります。
その根拠は、主に下記の3点になります。
- 米国インフレが40年ぶりの水準
- 円安ドル高が、32年ぶりの水準
- 暴落してもなお、利上げを強行
今回の暴落では、インフレがあまりにも深刻で、物価上昇率は40年ぶりの水準に達しました。
これによりFRBは利上げを緩めることができず、為替も32年ぶりの円安ドル高を招いています。
過去のITバブル崩壊やリーマンショックでも、ここまでの状況にはありませんでした。
暴落してもなお、利上げを強行
厄介なのは、今回はインフレが収まらないため、FRBが利上げを緩めることができない点です。
過去の暴落では、株価が下落するに連れて「利下げ」され、景気が下支えされてきました。
しかし今回は、暴落してもなお、利上げが強行されているのです。
今後も利上げ継続が確実のため、ナスダックはさらに下落する可能性が高まるでしょう。
ナスダックと政策金利の比較
まとめ
以上により、今回は「ナスダックの今後の見通し」として、買ってはならない5つの理由を解説しました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳今はナスダックを買ってはならない5つの理由
✅米国長期金利が上昇している
✅ナスダックは金利上昇に弱い
✅政策金利は、まだまだ上がる
✅政策金利と逆イールドになる
✅過去の暴落時より状況が酷い
【結論】ナスダックは今後も、中期的な下落トレンドが続くでしょう。
米国金利は急上昇を続けており、政策金利は今後もまだまだ上がります。
政策金利のピークは5.0%に達する見通しで、まもなく長期金利との逆イールドへ陥ります。
今回は過去の歴史的な暴落よりも状況が酷く、景気後退入りは避けられないでしょう。
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