はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「S&P500×2022年」をテーマとして、今年の動向について予想していきたいと思います。
🔳 S&P500「2022年」を予想【昨年とは状況が違う】
✅2021年は年初来で26%も上昇した
✅2021年とは、明らかに状況が違う
✅2022年は、経済対策も縮小される
✅利上げが実施され、金利が上がる
🔳 S&P500「2022年」予想【今年は金利の動向次第】
✅1月~2月の暴落は、考えづらい
✅3月以降は長期金利の動向しだい
✅金利が2%以下なら、上昇は続く
🔳 S&P500「2022年」予想【今年は下落もあり得る】
✅長期金利2%超が、心理的な節目
✅金利が2%を超えれば警戒が必要
✅もし金利が2.5%超なら暴落警戒
「2022年のS&P500は、どうなるかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】2022年のS&P500が上昇するかどうかは、金利の動向しだいです。
2022年はFRBによる利上げの実施が決まっており、金利の上昇が必至です。
低金利を維持できれば上昇も続きますが、金利が2%を超えてくるようなら、警戒が必要でしょう。
今回は「S&P500×2022年」をテーマとして、今年の動向について予想していきたいと思います。
S&P500「2022年」を予想【昨年とは状況が違う】
それでは「S&P500の2022年」について、予想していきましょう。
2022年の金融情勢は、1年前とは状況がまるで違います。
まずは年初における状況から、整理していきましょう。
2021年は年初来で26%も上昇した
2021年のS&P500は目立った下落もなく、結果的に大きな上昇を遂げました。
下図に2021年における、S&P500の年間チャートを示します。
S&P500指数チャート_2021年
S&P500は年初で3,764ポイントでしたが、年末には4,766ポイントまで上昇しました。
年初からの1年間で、S&P500は26%以上も上昇したのです。
S&P500の長期平均利回りは7~9%なので、2021年の上げ幅は異例です。
ではこの状況を踏まえ、2022年の値動きはどうなるのでしょうか?
2021年とは、明らかに状況が違う
まず年初における情勢を2021年と比較すると、現在の状況はまるで違います。
下記に、主な経済指標の比較を示します。
米国金利 | ドル/円 | 経済対策 | |
2021年1月 | 0.9% | 103円 | 拡大 |
2022年1月 | 1.7% | 115円 | 縮小 |
特に目立つ違いが、米国長期金利の上昇です。
2021年の金利は0.9%台でスタートしましたが、2022年1月には1.7%台まで上昇しています。
これに伴い、為替のドル高も進んでいます。
2021年のドル/円は103円台でのスタートでしたが、2022年1月では115円台まで上昇しています。
2022年は、経済対策も縮小される
また経済対策の面でも、大きな変化が見られます。
2021年はコロナ対策として、巨額の経済対策が続くことが決まっていました。
ところが2022年は量的緩和を終了し、FRBは保有資産を縮小する方向で動いています。
このように2022年のスタートは、2021年とは真逆の情勢にあり、状況が大きく異なります。
利上げが実施され、金利が上がる
さらに2022年はゼロ金利政策が解除され、利上げが実施される見通しです。
利上げが実施されれば、長期金利はさらに上昇します。
長期金利の上昇は株価を押し下げるため、S&P500も下落する可能性が高まります。
このように2022年の情勢は、2021年とは大きく異なっているのです。
S&P500「2022年」予想【今年は金利の動向次第】
ここまで、2022年1月現在の情勢について解説してきました。
2022年は利上げの実施と、金利の上昇がキーポイントとなります。
S&P500の値動きは、すべて金利の動向で決まります。
それではS&P500と金利の動向について、もう少し深掘りしていきましょう。
1月~2月の暴落は、考えづらい
まず1月~2月にかけては、大きな下落はないと予想します。
たしかに金利は上昇していますが、それでもまだ1.7%台であり、長期的には正常値です。
私は1月後半から2月にかけては、まだ上昇が続くと予想します。
3月以降は長期金利の動向しだい
では3月以降の値動きは、どうなるのか?
これについては、金利の動向しだいです。
3月以降の金利がどうなっているかは、現時点では分かるはずもないし、予測する意味もありません。
3月になった時点で「市況の情勢」を見て、判断すれば良いだけです。
金利が2%以下なら、上昇は続く
S&P500の長期的な値動きとしては、金利が2%以下を維持する間は、緩やかな上昇が続くと予想します。
少なくても2月までは、金利が2%を超える可能性は低いでしょう。
よって2月までは大きな下落もなく、堅調な相場が続くものと思われます。
3月以降でも金利が1%台を維持するようなら、安定した上昇が続くものと予想します。
S&P500「2022年」予想【今年は下落もあり得る】
ここまで、S&P500の値動きは「金利」がキーとなる旨を解説してきました。
そして3月以降は利上げの実施に伴い、金利が本格的に上昇する可能性が高まります。
そうなれば2022年は、S&P500が下落する可能性も出てくるでしょう。
長期金利2%超が、心理的な節目
繰り返しますが「金利が2%を超えるか」が、1つの心理的な節目になります。
下図に直近10年間における、米国長期金利(10年債利回り)の推移を示します。
米国10年債利回り_10年チャート
株価の上昇に連動する形で、長期金利も2020年の後半から着実に上昇しています。
2022年は量的緩和の縮小と利上げに伴い、金利はさらに上昇することが必至です。
2022年は長期金利が2%を超え、一段と上昇する可能性が高いでしょう。
金利が2%を超えれば警戒が必要
上図から分かる通り、金利が2%を超えるようなら、3年ぶりとなる高水準です。
2020年にはコロナ禍で0.5%台まで低下していただけに、2%超となれば大幅な上昇です。
金利が2%を超えれば、ドル/円も120円を超える可能性が出てきます。
そうなればバブルがピークに迫る可能性が高く、S&P500は下落する危険性が高まるでしょう。
もし金利が2.5%超なら暴落警戒
これは憶測ですが、金利がもし2.5%を超えた時には、暴落への警戒をさらに高める必要があります。
金利が2.5%を超える時には、ドル/円も125円前後に迫る可能性があります。
下図に、ドル/円の10年チャートを示します。
ドル/円_10年チャート
ドル/円がもし126円まで達すれば、それは20年ぶりの円安水準であり、完全な異常事態です。
その時にはバブルがピークとなり、10年に1回のような「大暴落」を招く可能性が高まります。
よって2022年は金利や為替の動向を見ながら、十分注意しながら運用しましょう。
まとめ
以上により、今回は「S&P500×2022年」をテーマとして、今年の動向について予想させて頂きました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳 S&P500「2022年」を予想【昨年とは状況が違う】
✅2021年は年初来で26%も上昇した
✅2021年とは、明らかに状況が違う
✅2022年は、経済対策も縮小される
✅利上げが実施され、金利が上がる
🔳 S&P500「2022年」予想【今年は金利の動向次第】
✅1月~2月の暴落は、考えづらい
✅3月以降は長期金利の動向しだい
✅金利が2%以下なら、上昇は続く
🔳 S&P500「2022年」予想【今年は下落もあり得る】
✅長期金利2%超が、心理的な節目
✅金利が2%を超えれば警戒が必要
✅もし金利が2.5%超なら暴落警戒
【結論】2022年のS&P500が上昇するかどうかは、金利の動向しだいです。
金利が2%を超えるまでは、大きな下落はなく、安定した上昇が続くものと予想します。
金利が2%を超えるようなら要警戒、もしも2.5%を超えるようなら「大暴落」もあり得ます。
2022年は市況を見ながら柔軟に構え、金利や為替の動向を注視し、十分注意しながら運用しましょう。